初日

日曜日から3月場所が始まりましたね。3月は大阪なんですが

大阪は名古屋場所や九州場所に比べて一番好きな場所です。とにかく食べ物が安い。

覚えてるだけで うどんが東京で350円の頃に大阪は190円。たこ焼きが東京で

10個300円なのに大阪は10個100円とお金の無い力士にとっては天国のような

ところです。宿舎の近くに浪花商店街という所がありましてそこの立ち食いホルモン焼きは

一串30円。たいがいは一緒に食べてる知らないおじさんがおごってくれます。

地方場所はなぜか地元の方々がよくしてくれます。

 

中日(8日目)の夜、部屋で横になってると 当時の大関 琴風関に声をかけられ

「西本、ヒマか?だったら一緒に来い」と呼ばれ大関の後援会の谷田部社長さんとその

秘書の方と幕下の兄弟子総勢10名で福岡市へしゃぶしゃぶをたべに連れて行ってくれた。

当時序二段だった私にとってはかなりラッキーな事。

相当高級なお店だったらしく 谷田部社長が支払いをするところをなにげなく見てると

お店:「社長 ありがとうございます。117万円です」

私:(口あんぐり。)

社長「おお。」

秘書がバッグから100万円の束を2つ出し 社長に渡す。

社長:「120もってけ。」と束ごと渡し、残りは大関にご祝儀。

社長「がんばれよ」と大関に声をかけ、帰っていきました。かっこいい。

あんぐりしている私に大関が「早く強くなれ。強くなればこういう事が毎日だぞ」

「大関は毎日ですか?」「ああ。でも今日は祝儀が少ないな」

なんですと~。相撲界の一部を垣間見た気がした。